技術情報
除振対策・計画
対策
精密機器を振動の影響から守るには、
- 振動発生源の防振対策
- 振動発生源から精密機器までの振動伝達過程における対策(縁切りなど)
- 精密機器直下での除振対策
- 精密機器自体が振動の影響を受けにくくする構造対策
が挙げられます。
精密機器の要求する微小な許容振動条件を満足させるためには、総合的に防除振対策を実施することが大切です。
しかし、1、2、4で行う対策には色々な制約や限界があります。
従って3により除振システムで精密機器を支持することは、最も直接的で効果の高い方法です。
計画
精密機器の除振計画を説明します。
①精密機器自体が有する振動特性の検討
各機器の構造・剛性・寸法・振動源の有無などにより、個々に検討します。
この特性評価は、モーダル解析や有限要素法による固有値解析により行います。
②精密機器を設置する床(基礎)の振動特性
床(広い意味での地盤を含める)の振動特性は、一般に3種に大別されます。
- 硬い床・地盤:一般に山または丘陵地
- 普通の床・地盤:一般に平野地
- 軟弱の床・地盤:海岸の埋立地、(特に大きな平野部の)川の下流域、大きな湖岸部
振動特性評価は、床・地盤振動測定を行い、FFTアナライザで3軸方向の振動を周波数分析します。
③精密機器を搭載する除振システムの仕様作成
①、②で取得した振動特性データを基に除振システムの仕様を決定します。